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あまりにも水嶋上等兵が好きすぎて思い出し笑いを浮かべる日々を送っているので、『七人ぐらいの兵士』のネタメモを作ってみることにしました(爆)
自分は大阪公演を観に行くことはできませんし、今後の再々演やパッケージ化の望みがあまり持てないので、自分の記憶が薄れないうちに記録を作っておこう、という心意気もありまして(苦笑)<個人的には毎年上演してくれても良いくらいなのですが!(願望)
ただ、以下書き留めておいた根拠はえりあ(仮名)の記憶のみです。時系列等で間違いは確実にあると思いますので、見付けた際には「間違ってるじゃん、ダサ」と胸に秘めて頂くか、ブログのコメント欄かメールで指摘を頂けると大変嬉しいです。打たれ弱いので、罵詈雑言を投げ掛けるのは勘弁してください(切実)
ネタの内容を書いていくので、大阪公演を未見の方や、観たことないけど内容を知りたくない方はこの先の閲覧にはご注意ください。
以前に書いた感想と被る部分があったり、主観と客観が入り交じった文章で読みにくいかとは思いますが、何よりも自己満足を優先させております。心の広い方だけお付き合い頂けると幸いです。













■さくら、片岡に声を掛けられる
 (キャストが恵氏の時は鹿児島から、中尾氏の時は浅草からやってきた、という設定)
 片岡は若葉ライト・レフトを目当てに大阪に(漫才の台本を見て貰いたくて大阪にやってきたことが後に判明)
 内田嬢のパーでんねんポーズが可愛い!
■舞台上。水嶋の姿はなく、木下が一人で漫才開始
 水嶋が現れないまま数分後、関係者からさくらの容態のことを聞かされ木下も舞台をボイコットすることに
 「妹が死にそう」と正直に客席に告げてしまうのが、木下の人の良さでありとの嘘を吐きまくる水嶋との対比、かな
■暗転。時間が進み、中国に出征した浜田部隊の訓練中
 まともに動けているのが殆どいない、ダメ部隊。
 「歯を食いしばれ」と命令された時の顔が、このシーンでのいちばんのお笑いポイントではないかと
 田中二等兵(=温水氏)が27歳という設定がw
 配属されたばかりの元通信兵・片岡が数週間後にやってくる慰問団に紛れて脱走する計画を披露
 「内地に帰りたい」の理由。
 片岡→お笑いの台本を書いてライトレフトに演じて貰いたい
 熊田一等兵(=山西氏)→たくさんいる自分の子どもたちに会いたい
 小沢一等兵(=八十田氏)→子どもの七五三に立ち会いたい
 鎌田一等兵(=森田氏)→特に明示されていなかった気が。むしろ、熊田に惚れているので、帰国よりも部隊で一緒にいるほうが幸せそう
 田中二等兵→おばあちゃんが心配だから。葬儀屋の息子
 西口二等兵(=須賀氏)→京都大学英米文学専攻に戻り、小説を書きたい)
 この時点では木下=若葉レフトとは気付かず(髪型が違うから?)。
 木下は漫才師だった過去を隠し、寄席小屋の副支配人をやっていた、ということになっている。もうすぐ満期除隊。
 訓練中、木下は田中に銃剣で誤って刺されてしまい、入院するハメに。
 木下だけ、帰国したい理由が語られない。生きる気力をなくし、すべてを諦めて出征してきたのかな。
■野戦病院。木下の傷の処置を吉永(=内田嬢)が担当。
 さくら、と木下うなされている。
 「桜、見たいですね」「吉永さん、死んだ妹にそっくりなんです」「あら、じゃあ妹さん、美人ね」
 吉永さんが可愛すぎw
 「大阪の人と話すの、慣れてないから」と吉永は言うけど、浪速の爆笑王は…(遠い目)
 膝小僧を小僧泥棒に盗まれてたと言うので膝をがくんがくんと折りながら浪速の爆笑王登場。
 看護婦姿で登場した水嶋は「一文字眉子」と名乗って登場(眉を繋げたメイクで登場している)
 木下の姿を見付けた途端、逃亡。
 「なんでアイツがおんねん」
 高座をすっぽかしてから、会っていない(会わないようにしていた?)ことが判明
 「なんでオマエがおるんじゃ」「それはこっちの台詞や」「あ、その前にブラジャー外してくれ」
 水嶋、白衣の下にちゃんとブラジャーを付けているw
 木下、自分のブラジャーを外そうとする。その様を見て水嶋が「昔の漫才のネタじゃのう」
 水嶋、謎の高熱が続くために入院しており、もうすぐ日本へ送還されるとのこと。
 高座をすっぽかされて路頭に迷ったり、付き合っていた妹の死に目にも来なかった水嶋を木下は恨んでおり、吉永から聞いた「銃の暴発で死んだ兵士がいる」という話を基に、水嶋の殺害を計画。
 個人的には「突撃で死ねたら幸せよ。訓練中や銃の暴発で死ぬ人だっているんだから」という台詞は納得できないのですが、戦時下なら普通の感覚だったのかもしれません。
 ベッドの上での生瀬氏の笑い方が、悪よのうw
 目玉飛び出し防止薬、どんなんやねんw もう持ってるってw
 こんなやりとりがあまりにもナチュラルで、これまでのコンビの歴史を物語っている気がしました(劇中的にも、舞台のタッグ的にも)
■木下退院後、浜田隊長(=中村氏)のテントにて
 「謎の病気に冒されながらも、帝国軍人として残りの生をまっとうしたい」と希望している水嶋の配属を訴える
 木下はどう水嶋を説得したのかがちょっと気になる。仮病だとばらすぞ、とかが自然か。
 「水嶋とは昔からの付き合いで、ヤツを男にしてやりたい。満期除隊を伸ばしてでも、水嶋の面倒を見ます」
 「何かあったら強制送還」という条件で水嶋は配属されることに。
■隊長、兵長以外の隊員が水嶋を囲んでいる
 「おうっていう返事はやめいっ」
 「おまえら(温水氏、山西氏、八十田氏の頭をまじまじと見て)三つ子か!」
 「ガンの人にガンって訊くか? 実は、この病気は…」
 田中が体温計を持っていたために、高熱のカラクリが発覚。
 「擦ってただけなんですよ!」と片岡が実践。
 「常に死を意識すながら生きるなんて、ここは天国や!」と言ってる傍から「ここは地獄だ」と呟く片岡にあっさり同調。抜け出すためには慰問団に紛れて脱走しようという計画を片岡が打ち明ける。
 「そんなことせえへんでも、堂々と帰れる方法が無いわけじゃない」
 兵隊さんの時間で、飛び入り参加した兵隊が一芸を認められれば内地へ慰問団と一緒に戻れる、という話を水嶋は語る。
 唄が上手くて帰国した人間の話をしたことから、部隊内では唄を練習する者が続出。
■隊長と兵長が合流して、二人組になっての射撃演習開始。
 木下は水嶋とペアに。暴発するよう細工を施した銃を水嶋に渡す。
 射撃練習をする時に、水嶋、木下にどちらが的にちゃんと当てられるか、の賭けを提案。成立。
 しかし、どちらが細工を施した銃か分からなくなってしまい、木下はしどろもどろに。
 劇中でいちばんのアドリブポイント。東京の千秋楽は、ここが長くて10分押しました。
 「撃て。いいから早く撃て。撃ったら進むから」
 毎回、生瀬氏はヘトヘトになりながらさんま氏に懇願していたのが印象的。それを楽しそうに見つめるさんま氏のしてやったり顔が、水嶋と相俟って良い感じ。
 ようやく暴発する銃を構え、水嶋が撃とうとした矢先、倒れ込む木下。
 練習中だった田中からの流れ弾に木下は当たってしまった。
 「う○こしてへんやんかー!」
 中腰で何時でも水嶋のそばから逃げれるようにそわそわしていた木下に対し「う○こ洩らしたやろ!」とずっと言っていた水嶋は自分の意見が間違っていたことに気付くが、体の心配はナシ。分かりやすく自分基準。
 賭け中に、水嶋が銃を構える度、「さい・なら」と呟いていた木下の悪い奴っぷりも楽しいです。
 木下、再び野戦病院へ
■片岡、隊長へ日誌の提出
 見張りをしていた小沢が、唄の練習
 片岡、日誌を提出した際に、慰問団が近々来ることを告げられる
 「兵隊さんの時間」は? との問いに、隊長は「兵隊さんの時間?」と逆に質問する。
 初耳ながらも、兵隊さんの時間に疑問は持っていない様子。
 また、片岡が小沢が日本に帰りたがっていると密告(密告して評価されたら日本に早く帰れる、と考えていたため)
■西口小説を書く。
 西口の彼女の話。清い仲であることをアピール。
 そんな柔らかな空気の中に隊長がテントを訪れ、発表。
 小沢は前線へ送られることに。
■閑話休題。さくらの最期
 さくらの見舞いに訪れた木下、枇杷の枝を持ってくる(冒頭で水嶋が近所のオバサンの口癖が、5歳くらいの子どもを見ると「小さい頃から知ってるけど、すっかり人間になっちゃって。枇杷食べる?」があったからこその枇杷なのではないかと思います)
 「病気ですっかり胸、なくなっちゃったからなあ。水嶋さん、大きな胸好きだったし」「オマエ、胸の大きさ変わっとらへんぞ」「……兄ちゃん、全体的に嫌い」「水嶋さんと話したい。水嶋さんがいい。水嶋さんを呼んできて!」「あんな奴の何処がええねん!」「あの人の嘘は私を幸せにしてくれる!」
 水嶋と木下との決定的な差。さくらの最期の言葉。
■木下、部隊に復帰。慰問団訪問日時が告げられる→漫才をやることに。花札
 「何か変わったことはなかったか」「別に」→部隊の仲間が前線に送られること、戦死することは、戦地においては日常なこと。水嶋の感覚は非常事態の中では常識的なのかも。逆に、部下一人一人の死を悼む(フリをしているのかもしれませんが)木下が情に厚すぎて使えない人間なのかもしれません。
 浜田軍曹が兵営を訪れる。「慰問団がやってくることになった。歌ではない、お笑いの慰問団だ」「戦時下に笑いは不要。辞退したいが、俺には事態する権限がない」
 軍曹が去った後、慰問団がお笑いに変わったことで、兵隊さんの時間もお笑い関連になってしまった、と兵営内は大騒ぎ。
 何時も面白いことを言う水島に対し、部隊内の人間は水嶋に漫才の稽古を付けて貰おうと頼み込む。
 「それやったら兵長にお願いするんやな。俺と一緒に高座に立っていたんやから」
 さらに動揺する部隊。「副支配人ちゃうかったんですか!」「お二人コンビを組んでたんですか!」
 片岡が未だ若葉ライトレフトと気付かないのは、水嶋を実際に見たことはなかったのだから、仕方ないことかな
 水嶋が投げた花札を片岡が回収することで次のシーンに移るのですが、その時にさんま氏はカーテンを引く素振りをするのですね。劇中というフィクションと舞台装置を指示するノンフィクションをいとも簡単に飛び越えてしまう強さ。
■木下、浜田隊長から満期除隊が無くなったことを告げられる。
 茫然自失となる木下、水嶋が脱走しようとする現場に遭遇。
 木下が水嶋の荷物をチェックしたところ、出てきたのはチャイナドレス。いざとなったら女装してバックれるつもりだったのか?(水嶋には女装癖があるのか!?)
 ロープも見付け「何に使うつもりや」「猫熊を捕まえにいけ、という命令や」ここで顔が名前か、体が名前か論争勃発。
 「オマエ、あの時なんで高座に来へんかったのや」「さくらちゃんは何で助けられへんかった? 金がなかったからや。だから、金を作りに行っていた。博打でな、俺たちの持ちネタを寺銭にしてな」「オマエ…!」「話を最後まで聞いてから怒りや」←この機転が水嶋、凄すぎるの一言ですw
 「オマエを連れていかんでよかったわ。あの時、警察のガサ入れがあってなあ。俺は咄嗟に私服刑事のフリをして難を逃れたんや。君たち、何しちゃってるの。とか言うてな。オマエ、鈍臭いから、おったら二人とも捕まっとったわ」それから姿をくらまし、木下から逃走生活。
 「さくらちゃんの死に目にあえて良かったやろ」
 「なんで漫才のネタを寺銭に…」
 「今の時代に、どんな笑いをやれっちゅうねん。アホくさ。戦争が終わったら俺らのネタは絶対に売れる」水嶋のこの自信には惚れ惚れするばかりです。やっていることはムチャクチャですがw
 脱走しようとしていた(? ただの偵察かも)片岡、木下の満期除隊がなくなった、という話を聞いてしまい絶望する。
■朝食時、部隊員は木下に漫才を教えてくれと懇願するが、けんもほろろ。
 「教えてくれるまで、飯を食べまへん!」「じゃあ食うな!」(生瀬氏の舞台では必ず食事のシーンがある気がします。さんま氏がキャストと多く関わるにはもってこいのシチュエーションではないかと。毎回、醤油が置いてあるのはお約束。しょーゆうことw)
 その様子を見て不憫に思った水嶋が「この場にある物を使ってダジャレを作れ」と助け船を出す(笑いが無いと食事すらもとらなくなる隊員たちは軍隊生活をやっていけない、ということを察して、木下に代わって面倒を見てる)
 西口はサツマイモの説明をして終わり。熊田はかける、の言葉をそのまま捕らえたネタを連発。田中は自分の感想しか言わない中、いちばん筋が良かったのが片岡(ちょっと嬉しそうなのが、片岡の心境の変化を表しているかと)
 食事後、田中、木下に水嶋とコンビを組ませてくれと頼む。「勝手にせえや」「これで勝ったも同然!」
 満期除隊がなくなった木下の諦めの境地のあらわれかも。
■練習の成果を発表するため、サプライズで水嶋は吉永を兵営に招く(もう、水嶋、下心あるとはいえ、部隊内の人間に優しすぎw)
 片岡と熊田のコンビに、吉永さん大爆笑(良い人すぎる!)
 ネタを披露する前に、ネタ帳を片岡は水嶋に見せて見て貰いたい物を演じようとするものの、水嶋からは「なんでもええわ」
 残酷な天才の評価に、片岡は動揺する。
 次の演者になる前に、隊長がやってくる。吉永を隠すために、全員寝たふり。
 狸寝入りと分かっていながらも、起きることを促さないのは、これから告げることの重みを慮ってのことか。軍曹も優しすぎます。
 「小沢が戦死した」
 隊長が去った後、全員涙を流す。「何が名誉の戦死じゃ」
■片岡、自分が小沢を隊長にチクったため前線へ送られ、戦死したと良心の呵責から、狼に食い殺されようと外へ。
 戦死者が出て、いつ自分も前線へ送られるかもしれない、という不安を察知した水嶋は脱走しようとしたところ、座り込む片岡を発見。
 自らの罪を告白し、責任を感じて死のうとしている片岡に対し「老人の狼が来たら、牙ないのに噛まれるんやで。全身ふやけるで」「次はハゲタカや。年寄りのハゲタカは嘴がないからな!」もうめちゃくちゃw
 狼を呼べるというので片岡は水嶋に頼むが、そこでのやりとりで「なんでそんなに自由なんですか!」という片岡とも恵氏ともとれる台詞がw
 「真実は、バレない嘘や」この一言が、水嶋の生き様なのでしょう。
 「オレ、良い事言った。オマエ、何時もメモしてるやろ。これも書いておきや!」片岡にメモを取ることを強要してます。「あとな『オレの音がする』」「顔が名前や」どれだけ木下のことを根に持ってるのですかw
 水嶋の自由な死ぬなという説得も届かず、なおも片岡は死にたがる。「お笑いの才能もないし」
 「大阪に面白い漫才師がいる、というので鹿児島から観に行った。その人たちに俺の本を見て貰いたかった。だが、舞台に出てきたのは木下兵長一人だった…」
 「オマエ、あの場におったんか!」脱走しないように見回りをしていたはずなのに、自軍が掘った落とし穴に落ちたけれども這い上がってきた木下が奈落から登場。死人をミルフィーユ状に積み上げて這い上がってきたって、めちゃくちゃすぎw
 持てる者と持てない者との対峙。片岡には救いがない。と思い始めた矢先に、さらりと水嶋は告げる。「小沢は…、あれは名簿順や」咄嗟の嘘。救いのでまかせ。そして、救われる。水嶋の機転がカッコ良すぎます。
 「小沢、片岡、蒲田、木下…」「…水嶋。俺がいちばん最後や」「ああ、なんで俺、片岡なんだ−」「ここにおっても死ぬだけや。逃げるぞ!」
 逃げようとする水嶋と片岡。兵舎へ戻ろうとする木下。だが、狼が登場したため、この場は全員兵舎へ戻ることに。
 狼は右への動きに弱い、という水嶋が片岡に教えたことは嘘、と判明したところで暗転。
■軍曹を笑わせよう、というお笑い修行。ここで、ジャンプして登場(27時間テレビの時に舞台でジャンプしてるからと言われてたのですが、自分は何処やったか忘れていたので、千秋楽で確認しましたw)
 明日からはもうしない、と言いながらのジャンプでしたが、最終日まで続けられてると思われます。
 笑わせに行く前に、毎回行われるのがワオワオ演習。お笑い九九四の談。片岡が尋ねる4×5以外記憶に残っていませんorz
 「お笑いの基本は緊張と緩和」それをフルに使われているのが明石家さんま、という方ではないでしょうか。
 兵舎のカーテンを利用して、首落ちネタも披露してます。そして「ワオワオは魔法の言葉」というのも実践w(チンコフスキーという発想が凄いですわ)
 そして隊長はもちろん笑いません。
■水嶋、田中と漫才の練習
 新婚ネタを繰り広げている時に「俺好みのオンナ!」というリクエストに対して温水氏が演じようとしているのが大竹しのぶ氏というのがいちばんのポイントではないかと。
 「漫才ってこんなに楽しいものだと思いませんでした」という田中の台詞は部隊全体の心境でもあるのでしょう。
 田中、激しく咳き込み、病院へ運ばれる。
■軍曹以外の全員が田中の病室に集う。
 「いくら死ぬな、と言っても聞こえやしないの。だって、死ぬ時は皆優しい顔をしているの。楽しい幸せな事を直前に思い出しているから。だから田中さんの大事な時間を邪魔しないで!」
 「僕、死なないほうが良いですか?」吉永さんの発言はレベルが高すぎます(苦笑)
 「新しいネタ考えたんです。長生きしたいから禁煙したいんだけど、どうやったら禁煙できるかなあ?」ヘビースモーカーである自分を皮肉った渾身のネタに、水嶋「最高や」
 息を引き取る田中のベッドの上に煙草を投げる水嶋がカッコ良すぎて涙ものでした(TxT)
■「さくらのことを思い出しとった」田中の最期に遭遇した木下が水嶋に漏らす。
 「なあ、木下。良い考えがあるんや。慰問団で来るの、若葉一郎・次郎師匠やんか。俺がどちらかを殴り倒すから、オマエ、代理で師匠のかわりに舞台に立って、師匠のネタを演りや。そしたら、相方が必要ってことで、オマエは大手を振って日本に連れて行って貰えるやろ」
 「水嶋、どうして…」
 「こう見えても、あの時のことは悪いと思ってるんよ。しっかりしいや」
 水嶋の言葉は悪魔の誘惑。兵長である自分が部隊を捨てるわけにはいかない、でも日本には帰りたい。水嶋の方法なら、確実に帰れるだろう。木下は深く悩む。
■そして慰問団がやってきた。が、水嶋が見当たらない。
 次郎師匠が未登壇のままネタが始まりそうになるところ、木下は水嶋の案に乗っかろうとするが、時既に遅し。
 次郎師匠の代わりに呼ばれたのは、弟子の水嶋。
 「あいつ、殺す、ぶっ殺すっ」木下の怒りはリミットゲージ振り切れまくり! 舞台に上がって水嶋を引きずり落とそうとする。
 「いや、あまりにも良いアイデアだったから、俺がやったほうが良いかなーと思って」それは木下、怒りますわ!
 「貴様というヤツはーっ!」ここで二人とも、独房送りに。
 空いてしまった時間、軍曹のはからいで兵隊さんの時間が開催されることに。ただし、参加は歌。
 蒲田、西口、軍曹の声が響き渡る。 
■独房に入れられた水嶋と木下。
 「踵を見てみい。るん♪」昔からこの手の水嶋の言葉に木下は引っ掛かっていたのでしょう。
 しりとりでわざと木下が「ん」で終わらせるも「んんどうかい」「続けるんかいっ」水嶋、優しすぎ!
 「日本に戻ったら、また俺とコンビ組んでくれへんか」
 「…帰れたらな」
 切り出したのが水嶋からというのが、結構衝撃的でした。一人ででも生きていけるだろう水嶋の力量なのに、漫才では木下の力を求める。
 自分以外には木下しか信じていないのかな、とも覗えるシーンです。
 独房から解放される時に、相も変わらず水嶋は脱走しようとするが、木下は相も変わらず誘いには乗らない。
 「脱走しても銃殺や。(行くも戻るも地獄)もう、オマエも諦めや」と言う木下に、水嶋もようやく観念する。
 「木下、第二ボタンくれや」「え、なんで第二ボタン」「しゃあないな、そんなにお願いされるんやったらオマエと行ってやるわ」
 水嶋節はまだまだ絶好調。
■兵舎に戻ると、そこは既に前線となっていた。片岡は師団と連絡を取るために外へ。
 軍曹から敵兵に包囲されている、残るは突撃あるのみ、という舞台上でのクライマックス。
 笑わない軍曹が一度だけ笑った話。「面白くはないだろ」「十分、地獄でネタになります」「地獄で三人で漫才しよう」ようやく軍曹、お笑いを認めてくれる発言。
 「何人もの前途有望な若者を前線へ送ってきて後悔している償い。最初に俺が突撃するから、後は好きにしろ」
 何時でも逃げれる状況になり、片岡と合流した吉永が逃げろ、と説得するも、西口、蒲田、熊田は突撃を選ぶ。
 「アンタ達をこの場で死なせるために、母親はアンタ達を産んだんじゃないのよ!」吉永さんの言葉はとても強い。
 「童貞とオネエとオッサンが突撃したところで何の役にたつのよ!」もう、ホント、吉永さん強すぎ。
 「この時代に生まれてきた日本男児として、死にます」
 「最期は男として死んで、母さんを安心させたい」
 「お国のためやない。家族を守るために死ぬんや」
 そして残る水嶋と木下。最後の最後まで、水嶋は脱走しようとする。
 それに、ついに木下が折れた。「生きたいヤツは生きたらええ」「敗戦国にはオマエのような明るい人間が必要だ」「オレはツッコミやから、突撃にはもってこいや」
 「負けるって分かってるのに、なんで死ななあかんねん。死にたくないわけじゃない。生きたいだけじゃ」
 だが、逃げる、という説得に応じない木下に対し、最後に折れたのは水嶋だった。
 「ボケを一人にさすな。ツッコミのいないボケはただのアホじゃ」
 水嶋の自己愛であり、コンビ愛。
 「最初で最後のオオトリや」「喧しいお囃子じゃのう」「俺らが本気だしたら、笑い死にしまっせ」
 「殺せるもんなら殺してみなさいよ!」「日本に戻ったら、アンタ達に本を書きたいんだ!」
 「水嶋上等兵!」突撃前に名乗ったところで、首をひねる水嶋。そして言い直す。「若葉ライトでーす!」「若葉レフトでーす!」
 敵性語を使ったら銃殺。これから銃殺されに行くのだから、本来の芸名でももう問題はない、という吹っ切り。
 「オチに辿り着くまで殺されるなよ」
 帽子を投げ捨て、何も被らず銃を両肩に担ぐ水嶋。銃の弾倉を地に付けて不動の姿勢をとる木下。雨はあがり、弾雨ばかりが…。
 「大日本帝国、まんざーい!」という片岡の台詞で終幕。
■カーテンコールは、さんま氏はチャイナドレスに着替えて登場(劇中でちょいちょい登場しています)
 「内田嬢がどうしても、と言うので会場の皆さんで『ワオワオ!』をお願いします!」
 千秋楽以外はあったのではないかと思われます。
 千秋楽は10分オーバーだったので何も喋らないかと思いきや、拍手の大きさに応えて再登場ありました。



本当に自分はこの舞台が好きすぎて、未だかつてないぐらい、公演パンフレットを毎日読んでおりますw
舞台が終わってから、「さとうきび畑の唄」のドラマを見直したりしたのですが、そこでのさんま氏の演技はちょっと若い感じがしました(戦時下での実年齢を考えると妥当だと思うのですが)
なので、初演の時に観ていたら、こんなに好き! と思えたかどうか、正直自信が持てません。
さんま氏がこれまで積み上げてこられた死生観であったり戦争観であったり生き方であったり。それらすべてがこの公演の水嶋からは滲みだしている。
すべて見通した上での道化。これが今の説得力のある水嶋像になっているんだと思います。

パンフレットに生瀬氏が「(自分が)だんだんとさんま氏化してきている。良い傾向」と書かれているので、なるほどなー、と思いました。
たしかに、さんま氏が言っているようなことは、他の舞台だと生瀬氏が言っている気がしますw
15年かけて変わってきたもの、が感じられるなんてカッコ良いなあ、と思います。
個人的にはプロフィールの代表昨にテンペストが入っているのが面白すぎました!

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