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舞台・テンペスト初日(2月6日19時~)の公演に行ってきました!
5分ちょっと押しで始まり、終わったのが22時過ぎ。途中、休憩が20分入ったので実質3時間弱でしょうか。
開演前に買い物を済ませました。パンフレットと、真鶴・浅倉・聞得大君のキューピーストラップのセットを自分は購入しました。パンフレットが2000円。キューピーストラップは各700円、セットで2000円でした。
その他のグッズは、沖縄お菓子セット(1日100個限定。1000円。6日は開場15分後で売り切れておりました)、ポスターのクリアファイル(500円だったかな)、沖縄っぽいポーチ(1000円ちょっとしていた気がします)、仲間嬢がカバーになったテンペスト文庫と4冊セット(箱付きらしいです)でした。残念だったのは、お買い物袋がフツウのビニール袋だったことでしょうか。パンフレットのカバーのようなビニール袋だったら買ってでも欲しかった!<好きな赤の色なので
通路にはお花がいっぱい! サラリーマンNEOからも! ヤスケン氏宛の安田国民なる皆さまはどんな方々なのでしょうか…(^x^;)
原作を読んだ時に思ったのですが、文庫本4冊のボリュームを舞台一本で表現するのは時間少ないだろうという危惧は間違っておりませんでした。端折りすぎ!(≧x≦)
もう、今からドラマ化のほうが楽しみですとも!<コラ!
パンフレットの後のほうがスポンサーさんの広告頁だったのですが、仲間嬢のCMの多さに改めてビックリしました。さすが大物芸能人だ…!(仲間爆弾ですけどね!)
パンフレットの聞得大君の写真が宣材写真よりもキレイで、目から鱗でした。マスカラで睫毛バチバチにして頂けたら、かなり自分好みのお顔なのですよ、もう…! 強調するべきところを強調している、素敵な仕上がりになっていると思います。
土曜日にゲネプロ後の写真が載っている記事をネットで拝見した限り、凄いことになっているのかも、とビビリしましたが、動くところを拝見する限り、うわっ、という感じはまったくなかったです。二階席の通路の向こうという遠目だったからでしょうか?

全体的な感想は、演出が堤氏なだけあって、舞台というよりは映画のような雰囲気を受けました。
舞台で表現しきれない箇所はナレーションと映像を使って進めていく、という感じです。
首里城だけの話ではないですし、首里城も広い場所なので、セットだけでは追い付かないなあ、というのはあるので映像を多様されていたのは納得です。
カメラワークは堤氏だな~と感じました。俯瞰で近付いていくとか、ピントを合わせるスピードとかね。
見せ場にしたい! というシーンを舞台上で演出している感じを受けたので、自分は原作を読んでいるのでダイジェストのような気がしてしまったのですが、舞台で初めてテンペストに触れた方はどうだったのでしょう…?

舞台上で何度か琉球舞踊が披露されるシーンがあるのですが、この舞踊を見るだけでも自分は舞台を観に来た価値があるかな、なんて思ってしまいました。生の迫力は良いですし、宣伝番組を見る限り沖縄の方々のテンペストへの思い入れって半端ないモノのように感じたのですが、その息吹が舞踊に息づいているように感じたのです。
琉球の魂は、強く根付いているんだなあ、と。
キャストさんたちの演技も素晴らしかったですよ!
会場内で流れるアナウンス、沖縄の方が喋られているのですが何を仰っているのかさっぱり分かりません。標準語のアナウンスが有り難かったです…!

ざっと会場内を見渡してみたところ、客席は満席だったのではないでしょうか。
安室嬢が見に来られていたのですか…!?

ここから先は、舞台も小説もネタバレがんがん書いて、自分なりにツッコミを入れていきたいと思いますので、内容を知りたくない方はご覧になられないよう、お願い申し上げます。
あと、自分は他人さまのお名前は名字表記を基本としておりますが、浅倉はどうしても平成の切り裂きジャックに頭がいってしまいますので、浅倉を雅博と表記させて頂く旨、先に断らさせて頂きます。と思ったら、殆どの方はファーストネームで記しておりました。原作だと血縁関係がもっと多いので、名字だけでは区別付かないもので…(苦笑)







本来なら順を追っていくべきなのですが、まず一言。
真美那嬢がいない…!(>x<)
彼女を出すと御内原篇が長くなってしまって収集が付かなくなってしまうのかもしれないのですが、彼女のキャラクター、大好きなのです。お嬢様最強!
自分的には、テンペストは女性の物語だと考えているので、真鶴と真牛、真鶴と真美那、という対が首里城の中で表されている明暗が好きなのですね。
彼女がいないから、寧温と真鶴の二重生活の面白味があまり無かったというか。ちょっとでも出番があったら良いのになあ、と思った次第です。

では、自分の記憶の限り、頭から追っていきましょう。
野際様のナレーションで舞台は幕を開けます。何処かで奈緒子、と言いそうな気がしてありませんでした(嘘です、ゴメンなさい)
さくさくナレーションで話は進み、舞台は父親の遺言から始まります。
あれ、雷で打たれて死んでるお…? 曲玉さらっと真鶴が身に着けてokなのですね…?
次の場面は、朝薫との初登庁場面です。
二人だけしか登用しなかった理由とか、もうちょっと描いても良いかななんて思いました。予算が無いので新人は二人しか採用していない→財政再建が急務→寧温が評定所筆者に命じられる、という流れが上手く出るような気がしたのですが。
その後は薩摩藩へ挨拶なのですが、分かりやすく話は進んでいきます。
雅博がえらくワイルドな薩摩藩士になっていて驚きましたとも…!
山本耕史氏が赤坂で歌ってる…! と思うとマーク! と呼びたくなるのは、自分だけですね、はい(RENT日本語版は初演以外は知りません)
友、という括りで良いのかなあ、と自分は首を傾げながらも話は進み。
聞得大君は、要所要所のお笑い要員、というか、ムードメイカーになっておりましたw(自分は原作でも真牛が出てくる度に爆笑していたので、エッセンスが同じように扱われていたのも嬉しかったのです)
何かの宣伝番組で堤氏が話されていた(記者会見後のインタヴューだったかな)、生瀬氏の顔をバーンと映すから! という言葉に偽りはありませんでしたとも!(≧x≦)
雰囲気壊すことなく、登場されておりましたとも! 肌の色が健康そうで良かった!(白塗り酷かったらどうしようかという不安が…)
もしかしたらアドリブかもしれませんので、聞得大君の予言ネタは相撲八百長に関してでした。アタリは強く、ウンチャラカンチャラ~。
寧温たちの仕事を事業仕分けと分かりやすい言葉で表現されてましたが、蓮舫氏ネタまでしっかり織り込まれておりましたw
その後、嗣勇が拷問され、サクッと寧温が真鶴ということがバレ、海運業者ではなく薩摩藩へ金策を無心するということが、薩摩藩から逆リークされることで聞得大君は王宮追放されることになります。王族剥奪の悲哀はもっと見たかったです…<それは自分が生瀬氏好きだからだよ!
一難去ってまた一難。財源確保の次は清国からの阿片密輸事件の解決に乗り出します。
徐丁垓が出てきて気付きましたが、寧温は宦官という肩書きを付けてはいないのですね。なので、徐から問い詰められる時に、寧温が宦官じゃないのは、宦官じゃない徐自身が誰よりも分かる、という台詞を言わせることはできなかったのだなあ、と思います。そう言えば、徐も宦官とは言っていないので、寧温が女性ということを見破った時に「俺の女になれ」という台詞は、故に不自然に響かないのですね。そうかそうか。
朝薫と雅博、頼りにならんなーと言う感じで、寧温は徐と投身心中しようとしますが、寧温だけ助かります。徐殺害の罪で八重山に流刑されるところで一幕終了。

二幕は八重山から踊りを見初められて首里城へ上がるところから始まります。
真美那嬢がいないから機織りはないのですね(TxT)<あ、鶴の恩返し的なシーンが一つありましたが、機織りもできるという暗喩だったら良いなあ
あごむしられ候補から真鶴だけ御内原に上がることになります。
そこにペリーが登場。ペリーと交渉させるためだけに寧温が首里に呼び戻されることになりますが、真美那嬢―朝薫のホットラインが使えないので真鶴が寧温を呼び戻すよう首里王に直訴する、という形を取ります。
その策を提案するのが、捕らえられた真牛なのですが。
志が真鶴と同じという、密かな味方ポジションは嬉しいのですが、個人的にそれは最後の最後で、というエンディングが好きなので、ちょっと複雑でした。
曲玉が第一王朝の末裔の証、というのも真牛の口から聞かされるのも意外。そして真鶴も知らない曲玉の秘密を嗣勇は知っていたことにもビックリでした。そう言えば、孫家から放逐されたという描写はなかったですものね…。父親の命で自分の才覚を活かす=踊り手として首里城に根付く、という解釈もアリのような気がします。
そんなこんなで(どんどん説明が酷くなっていて、申し訳ありません…)ペリーを江戸へ追い払うことに成功したと思ったのも束の間、真鶴が首里王の子を宿していることが発覚します。
武士の家計簿に続いての仲間嬢の出産シーンですね!<映像でしたw
ここからが自分的には怒濤の展開だったのです。
子ども(明という名前は出てましたっけ?)の誕生祝いの席で、寧温が真鶴だということを、脱獄した真牛が暴くのです。あれ、嗣勇は…?(彼の心境を追い掛ける余裕が無いので、分かりやすい怨恨ということで真牛にその役が回ってきたのだと思うのですが)
これまで寧温として首里王以下を謀ってきた罪で真鶴を死罪に処すべきと真牛は主張しますが、そこで異を唱えるのが朝薫でした。
琉球国を動かしていくのは自分よりも寧温のほうが適任なのだから、寧温を殺す代わりに自分が死のう、という理由で城に火を点けて、その火で朝薫は自分の命も絶ってしまいます。
好物のサーターアンダーギーを命日祭には供えておくれと遺しますが、それはヤスケン氏自身の好みなのでしょうか。宣伝番組でどデカイサーターアンダーギーを頂いたから仰られた言葉だったのでしょうか。謎です。
朝薫の最期は舞台のほうが男らしくて、自分は好きです。好敵手の寧温に勝った、と本人を前に宣言して現世から姿を消すのですから。原作のひっそり琉球と命運を共にする、というのも朝薫らしい、と言えば朝薫らしいのですけど。

このどさくさに紛れて、真牛が寧温から曲玉を奪い、王神族として馬天ノロの曲玉でキンマモンの力を振るおうとするものの、力が振るえず絶望して火の王城に飛び込む、というのが自分はどうにもこうにも解せません<それは、原作を読んでいる時から真牛に感情移入しているからだよ!
真牛は、途中で力を失うことはあるものの、聞得大君としての力は最高のモノを持っている、という役だと思うのです。燃える城を龍の化身のテンペストを呼んで消す、ということを夢想したのは自分だけですか(汗)
琉球を誰よりも愛していた彼女には相応しくないなあ、と思ったのです。
火事と共に嗣勇も亡くなり、真鶴は城外へ追放されるのですが、子どもは一緒ではないのが自分的には複雑でした。
真美那嬢がいないから明を連れ出す女性がいないのですが、明の成長がもたらすカタルシスが無いと琉球王国の最期がただただ侘びしいものになってしまったと思うのです。というか、自分が真牛最期のシーンが好きすぎるのですが(爆)
だって、第一王朝の子を聞得大君が最期の力で王と認め、自分の役割が終わったと自分が好きな城の場所で命を絶つ真牛なんですよぅ(>x<)
皮肉る真鶴は、この時初めて、真牛を同志と認めることができたと思うのですが、舞台上では…(ry
舞台上のストーリーでは、明は琉球王朝最後の王、尚泰王とともに沖縄県となった琉球から東京へ移り住むことになってます。すべてを失った真鶴ですが、明治政府の官僚となった雅博がすべてを捨てて真鶴とともに生きたい、というところで、テンペストは幕を下ろします。
なんだか、雅博に対して淡白になってしまったっ感想ですね(汗)
原作ではもっとスマートな役どころだったはずですが…(大汗)
舞台では情に生きる、という部分だけがクローズアップされてしまったのが、残念と言えば残念です。聞得大君、徐丁垓、ペリーと出てきたボス級相手のラストは、明治政府の役人となり、正式には藩ではないので言葉は合っておりませんが、廃藩置県として琉球国を無くそうとしていた雅博だと思うのです。心を許した相手が敵方に回る、というのはテンペストのストーリー上では多く見られることなのですが、その悔いがあるからこそ真鶴に対して何もかも捨てる、と再び告げるのではないかと。
ちなみに、真牛の最期は琉球万歳と言いながら投身自殺なのですが、万歳なんていう軍国主義的な言葉を口にするかなあ、とモヤモヤすることしばしでした。夕焼けの時間に、琉球国民への慈しみとてぃだへの感謝言葉を述べるくだりは良かったと思うのに、ばんざい…(ry

カーテンコールは二回。二回目の幕が下りてきてから、生瀬氏が投げキッスをしているのが、とてつもなく衝撃的でした!
自分、生瀬氏の舞台を拝見するようになってまだ二桁回もないのですが、舞台が終わってから生瀬氏が弾けた笑顔を見せたのを初めて見た気がするのです。唇を横にきっと結んで挨拶をされている印象が、これまでは強かったのです。
舞台上をウロウロしていた生瀬氏をキャストの皆さんが前列センターに招き入れていたので、バンマス(書いた時点の時には座長という言葉が浮かばなかったのです・苦笑)は仲間嬢ではなく生瀬氏なのか!? とワタワタしてしまったのですが、パンフレットを読んで納得しました。自らの役作りよりも、カンパニーの雰囲気作りを優先させたというアプローチは結実していたのですね…!
いやでも、聞得大君も凄く良かったんですよう。真牛という女性は本能で生きていると思うので、その表現が台詞からしっかりと感じられましたし、所作がキレイでした。女性の動きということを多く意識されているのだと感じました。わらわ、という一人称が似合いすぎ! もっと聞いていたい! 殺陣は…、自分的には仲間嬢のほうがカッコ良く見ることができました。さすが、どんどん殺陣が上手くなるヤンクミ(大汗)
仲間嬢の二役は、安心して拝見することができました! 足を開いた所作をされたり、低めに声を作っているのが良い感じでしたし、真鶴の時はこれまでになく女性という面を前面に押し出されていたと思います。
琉球舞踏も良かったですよ!
それより何より、入れ替わり立ち替わりの西岡徳馬氏の一人五役にビビリましたとも! 当初は真鶴の父親役と尚育王だけだったと言うのに、徐丁垓を志願されただなんて、素敵な貪欲さです!(当初の徐丁垓は何方を想定されていたのかも気になりますが…)
ペリー提督までやられていて、テンペスト界における悪の華的ポジションで、カッコ良すぎです!
個人的には、生瀬氏とヤスケン氏の2ショットを見ることができたのが凄く嬉しかったです! 素性を見せなさそうな二人の芝居以上のやりとりを、また何処かで見たいです!
嗣勇役の福士氏は、しなやかな踊り手で、抜群の安定感でしたし、山本耕史氏は安心して拝見することができました。

駄文を読んで頂き、ありがとうございます。
長々と書いてきましたが、舞台としてのテンペストは笑いあり、重いストーリーあり、でとても好きな舞台の一つになりました。もう二回観に行く予定があることがとても嬉しいです。
ただ、原作ストーリーと比べると、端折りすぎて勿体ない!
簡単に纏めるとこんな感想でした。



<2月8日3:16追記>
馬天ノロとキンマモンがゴチャゴチャになっていたので、その点を書き改めました。
あと、書き忘れていたこと。
逃げ腰を体現するヤスケン氏は見所だと思います!
劇中で琉球語で会話が進むシーンがあるのですが、何処かで聞いた音の響きだなあ、と思ったら上地嬢(@印獣)の話し方そのものでした! 沖縄、凄いなあ!
それから、聞得大君が碧眼でなかった…!
まあ、些細なことか(苦笑)
自分にとっては結構大きな出来事だったことを思い出したので、書き足させて頂きました★

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