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8月1日に、ファーストデイを利用して映画・インセプションを観てきました。
夢と現実。現実の世界が夢だったら。夢の世界が現実だったら。
何時も自分が考えているような世界が形になったことに、ただただ凄いと固唾を飲んで魅入ってしまいました。
暑さで水分を摂り過ぎてしまった体には2時間半はちょっと長かったですが(普段は館内が明るくなってから劇場を出るのですが、今回はエンドロールの余韻に浸ることなくトイレに直行してました。ああ、勿体ない)、大変面白く見ることができました。
ちなみに自分、ディカプリオ氏が出ている映画を観るの、タイタニック以来でした(爆)
ノーラン監督作品はダークナイト以来…、というかダークナイトが良かったのでインセプションを観に行こうと思ったのですが、期待を裏切られませんでしたとも!(ダークナイトの公開も夏でしたね。オープンしたばかりの新宿ピカデリーのピカピカさと夏の太陽の眩しさ。映画の暗く重い雰囲気。アンバランスさが、とても印象に残っています)

以下、映画本編の内容に触れてますので、知りたくないよ、という方はスルーくださいますよう、お願い申し上げます。
一言で纏めると、もう一度見に行きたいっす!(≧x≦)






ダークナイトでは善と悪が対になって描かれていましたが、インセプションでは夢と現実が対として描かれておりました。
夢の階層の作り方や仕組みはユニークでしたし、ターゲットを隔離するために航空会社を買収しちゃう、というコミカルさもクスっと笑ってしまいましたとも。
夢を現実と思い込む、というのは現実逃避に他ならないのですが、現実の定義というルールを変えてしまえば、現実がパラレルワールドという捉え方も可能なんだなあ、と改めて感じさせてくれる作品でした(京極堂の世界に似ているなあ、と書きながら思いました。って、この対立項が自分の精神世界の根底なので、こういう世界を作れるノーラン作品や京極作品が好きなんでしょうね)
ラストはミッションを達成したとも、夢の世界を現実として選んだとも、どちらでも取れるように描くのもう巧いというか何というか。現実世界を現実と認識している人間なので、現実以外の世界へ行って欲しくないという願いも込めて、自分はラストのコマは止まるものだと思っておりますが…(トーテムと言えばジザだよね!<それはどうかと・苦笑)
このコマの扱い方で、映画の世界の受け取り方は変わってしまいますよね。コマを形見と言ってコブは自分のトーテムにしている、ということは現実世界ではモルの死を受け入れているんだと思います。でも、夢の世界では彼女は現れる。インセプションされたアイデアは、彼女を通して意識することなくウイルスのようにコブにも広がっていった。モルがコマに鍵を掛けたのは、コブにインセプションさせるため、というのは穿ちすぎでしょうか。
彼らしかいない虚無の世界でしたが、映画での仕事の最中にサイトーやアリアドネが落ちてくることで、夢の世界が変異して現実の世界まで戻ってこれるようになったのかなあ、と(アリアドネ、というのも凄い名前ですよね。迷宮に迷い込むコブに運命の糸を垂らす役、と自分は捉えているのですが、どうなのかな。それに比べたらサイトーって、凄くテキトーに付けられた名前のような気がします…)
サイトーというのも不思議な人間で、現実世界でコブの先を常に読んで行動している気がしました。ヘリで登場したり、航空会社買収しちゃったり、コブの罪もすべて見通している気がするのです。
インセプションで犯した罪を癒すべく、インセプションを依頼したのかなあ、なんて(父子の和解と離別をインセプションさせることが目的だったので、モルの現実の容認と離別を重ねていたんじゃないのあかなあ、と)
任務失敗の世界とラストの世界の繋がりが自分はイマイチ理解できていないのですが、現実だ、と思っていた映画世界も夢の世界だった、という捉え方もできそうですよね。
…あれ、そしたらサイトーを虚無から救うための物語になっちゃうなあ。それは違うような(苦笑)
気になったのは、サイトーがコブの犯罪歴を消す手段です。それだけの力を持っている、とコブはあっさりサイトーを信用していますが、どうやって消すか、というのは物語中では明らかにされていないのです。じゃあ、どうするんだろう、と考えた時にアイデアを盗む=コブの犯罪歴という認識を人々の記憶から消す、もしくはコブという存在を意識から消すようサイトーは誰かに依頼したのでは、とも思ったのです。その合図のための電話だったんじゃないかと。
認識世界を扱っているだけに、どれもが現実、何もかもが夢、という世界でも受け取れると思います。映画を見ている、ということがもしかしたら夢の世界の一コマなのかもしれません。
このフレキシブルさがたまりませんし、幾通りもの解釈を示せる物語は、ただただ感服するばかりです。意識の根幹を揺さぶる作品に出会えたことに感謝です。

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